国語の勉強の仕方(6)
国語の勉強の仕方(6)
(3) 頭を作者モードにする。② 最終章
昔から”読書百篇その意おのずから通ず”ということわざがあります。
答えが間違っているとき、「傍線部近くを何回読んだ?」
と聞くとたいていの場合
1回、2回、多くて3回と返ってきます。
「そうか。」と言って、
私が更に、同じところを3回、4回、5回と繰り返し読みます。
「じゃあ答えはどれっ?」と聞くと、
選択肢の場合たいてい答えは選べます。
「今、何も教えなかったよね。分かったかい、読みが足りないんだよ。」
というと、なるほどと生徒は納得します。
なかなか9回も10回も読むことは大変で、普通はそこまでしませんが、徹底的に読んで答えが分かったという経験をすることが大切です。
読むということの重要さを認識するようになります。
読めば分かるんだということに、自信が持てたときに読みそのものの中身が変わってきます。
”場所を選んで繰り返し読む”ことによって、頭が作者モードになってきます。
そうすると、選択肢を読み比べたときなんとなくピンとくるようになります。
仮にそうでなくても、たいていの場合、
間違いの選択肢はどこかに書いてあることを使って作られます。
しかし、それは今訊いていることと関係のない内容になっています。
読みが浅いと、”確かに書いてあった。”という判断だけでそれを選んでしまいます。
繰り返し傍線部の近くを読むと、言ってることが少し違うという判断ができるようになり、違いが認識できるようになります。
これで解決できる選択問題はとても多いです。
とはいえ、理屈は分かっても訓練しないとなかなか違いが見えてこないということはあります。