依頼心という悪魔(1)
依頼心という悪魔(1)
依頼心という悪魔(1)
依頼心と聞くと、避雷針?と聞き返す人がいるかもしれません。
避雷針は実は導雷針だといった人がいます。
(私です。)
昔子どもがまだ小さかったころ、(子どもは小さいに決まってます。)
よくキャンプに行きました。
たいてい有名キャンプ場を探して、遠くまで出かけるのですが、
たまには、近くにキャンプ場へ行ってのんびりしようということで、
片道1時間半ほどの赤城山の中腹のキャンプ場へ行きました。
当時は宮城村だったと思います。今は、前橋市です。
(たぶん。何しろ、赤城山もてっぺんまで前橋市なので)
ごく普通のキャンプ場で、炊事場があったり、ちょっとした遊具があったりで、
適当に楽しめました。
その夜普通にテントの中で眠っていると、遠くの方から雷の音が聞こえ出し、
だんだん近づいてきました。
空もだんだん曇りはじめそのうちパラパラ雨が降り出しました。
雷はいよいよ激しさをまし、そのうちに今まで遭遇したことがないほど、
激しい爆音がしかも近距離でなりだしました。
これは、近くに落ちたなっとおもいました。
そのうちに、どこかへ去っていくだろうと高をくくっていましたが、一向に去る気配がない。
それどころか、ますます激しさを増し、短い間隔で何度もごく近くへ落ちます。
あまりの激しさにとても寝ているどころではなく、このままテントの中にいるべきか、
安全と言われている車の中へ移動するべきか、本気で悩みました。
しかし、このものすごい爆音にもかかわらず子どもたちは、
かわいい寝息をたてて何事もないかのように、眠っています。
一向に起きる気配はありません。
この子たちを抱きかかえて、移動するのも難儀だし、途中でびしょ濡れになるだろうから、
どうしたもんだろうと思いながら、雷が過ぎるのをひたすら待ち続けました。
一体どのくらい続いたのか、30分か1時間か、計ったわけではないので、正確には分かりませんが、
ものすごく長く感じました。
が、いつの間にかだんだん遠のく気配がしはじめ、そのうちに音がちいさくなりやがて雨もやみ
雷の音も聞こえなくなりました。
翌日、近くに売店があったので、そこの人に、前日の雷のことを聞いてみました。
「ここの雷はすごいですね。いつもあんななのですか。」
「このすぐ近くに変電所があり、そこに雷が落ちると大変だから、高い避雷針が立ててあるんだよ。
だから、雷がそこへ引かれて落ちるんだよ。 バンバン落ちるけど、みんな避雷針のところへ
導かれるからかえって安全なんだよ。」
ということでした。
これが避雷針ではなく、導雷針と名付けた由来です。
さて、避雷針と依頼心の関係ですが、全く関係ありません。
余談でした。
依頼心については、また次回に。