前世ってあり?
前世ってあり?
先日、私の母親の姉がなくなった。
親戚筋なので、一連の儀式に立ち会った。
人生長く生きていると、いろんなことを考えるが、
いつも、お葬式の時に思うことがある。
昔、青少年のころ、何かの折に死について考えることがあった。
亡くなる、いなくなる、というのがどういうことかと考えると、
底知れない恐怖に襲われた
底のない深~い穴に突き落とされるような気がして、眠れなかったことがよくあった。
人の死について、軽々しく扱うべきではないと思うが、
或るとき、大学の時かその辺だったと思うが、
有機物は燃やすと、二酸化炭素と水になり、
燃やさなくても微生物によって分解されると、二酸化炭素と水になるということを学んだ。
学んだのは高校の時だったと思うが、そのことの因果関係について思いが及んだのは
そのころだったと思う。
結局、人も、動物も、植物も、なくなれば分解もしくは、焼却されて、二酸化炭素と水になる。
そして、空中に放出される。
それを植物が光合成で取り込み、それを動物が食べ体を作る。
このサイクルを通して、炭素や酸素や水は繰り返し使われる。
つまり同じ物質を地球上の生物は交代で使っていることになる。
これは、正確な論理でないかもしれないが、そのことに考えが及んだ時、
前世ってあるのかもしれないと思った。
今私の身体を作っている物質は、以前徳川家康が使っていたものかもしれないし、
ゴキブリが使っていたものかもしれない。
そう考えると、生命というのはこうしてつながっているということに考えが及んだ。
すごく、救われた気がした。
人の死は、消滅するのではなく、再生するための一過程に過ぎない。
そんな気がした。