昇進試験
昇進試験
先日あるサラリーマンの方とご一緒させていただく機会がありました。
その方との世間話の中で、
「いま48歳なんですが、昇級試験がありまして、この年で勉強しなくちゃならないんですよ。」
というのがあった。
聞くところによると、厚さ2センチほどの本を渡されて、
その内容に関する試験だそうです。
中身はというと、いわゆる一般教養試験で、学生時代にやったような
内容とのことです。
「それって、仕事とまったく関係ないんじゃないですか?」
と聞くと、
「そうなんですよ。でも受からないと昇級できないので。」
という答えでした。
そういえば、何年も前だけど、生徒の保護者から、昇級試験があるから、1か月ほど塾に通わせてほしいというのがありました。
生徒のお父さんでしたが、ある鉄道会社に勤めていて、課長試験を受けるとのことでした。
その過去問をみると、連立方程式だの平方根だの、まさに今中3生がやってるような内容でした。
結局、1か月の努力が実って合格して昇級したということでした。
結局これらの試験というのは、内容はどうでもよくて、
要は、与えられた課題に対してどのように取り組むかということが
最大の評価の対象であるようです。
課題にたいして、まじめに継続して取り組める人が、仕事にも同じように取り組むという判断です。
安心して仕事を任せられる人がほしいということでしょう。
これって、就職試験やある種の入学試験にも言えることだと思います。
試験の成績は、能力の評価であるとともに、性格の評価でもあるんですね。
世間は、物事に真面目に継続して取り組めるひと、つまり努力のできる人をほしがっているということです。